概要About

近年,医学・医療分野と材料科学・機械工学分野を結合した学際領域の研究が大きく前進し,生体機能に関する基礎的研究から患者の治療を中心にした臨床的な応用研究まで,多くの異なる専門領域にまたがる共同研究や研究交流が積極的に展開されています.
整形外科,外科,歯科など医学分野では人工の置換材が当たり前に用いられています.また,X線透視,CT,MRIなどを用いた低侵襲治療の普及・開発に伴うX線透過性や非磁性などを有する医療器具,車椅子などの補助・福祉機材,義手・義足などの義肢装具等,生体・医療分野においてそれぞれの要求に合った材料開発や利用技術の確立の必要性が指摘されています.

これらの生体材料・医療材料については,比強度・比剛性に優れた材料,耐環境性に優れた材料,生体適合性に優れた材料,成形性に優れた材料など,多種多様な機能や特性が要求されます.そのため,材料科学・医学・生物学・化学・機械工学などさまざまな分野の研究者,技術者を集合した研究開発システムの構築が不可欠となります.また,このような分野の材料は直接人間の生命に直結するので,十分な機能と高い安全性・信頼性を保証する必要があるのはいうまでもありません.

生体・医療材料部門委員会では,「材料学」をベースとして,生体・医療材料分野における基盤技術の確立や新たな技術の創出,ならびにその標準化を目的として活動を行っています.
多くの方のご参加をお待ちしております.